多摩蛾廊

マイマイガ
Lymantria dispar japonica


成虫


♂と♀で、だいぶ違う。写真は♂。

幼虫


幼虫はマエグロマイマイオオヤママイマイに似るが、背中の青いコブで識別できるらしい。マエグロマイマイの方は、Acleris (http:// blog.zaq.ne.jp/ insect/ )さんのBlog、『マイマイガとはチト違う・・・・マエグロマイマイ幼虫』 (http:// blogari.zaq.ne.jp/ insect/ daily/ 200806/ 10)に、オオヤマイマイの方は、phasmid (http:// phasmid.cocolog-nifty.com/ worm/ )さんのBlog、『オオヤママイマイの幼虫』 (http:// phasmid.cocolog-nifty.com/ worm/ 2006/ 06/ post_fe47.html)に載っている。

実物大
x1 <23.3mm>

図3は、寄生バチにやられたマイマイガの幼虫で、白い塊が寄生バチの繭。文献によると複数のハチやハエがマイマイガの幼虫に寄生するようだ。これ→『大阪の里山と都市緑地におけるマイマイガの寄生性天敵相』 (http:// ci.nii.ac.jp/ naid/ 110001124532/ )とか、これ→『ブランコケムシより脱出せるブランコヤドリバチに寄生する寄生蜂について』 (http:// ci.nii.ac.jp/ naid/ 110003377777/ )とかに書いてある気がする(難しいので真面目に読んでない)。ブランコサムライコマユバチかその近似種のようだ。図4は羽化した寄生バチ。

実はこの寄生バチの繭に産卵しようとする別の寄生バチがいるのを目撃した。二次寄生というらしい。この二次寄生バチに寄生する三次寄生とか、さらに高次の寄生もあるらしい。なにやら恐ろしい世界のようだ。

実は、さらに驚くべきことを目撃したのであるが…。このマイマイガの幼虫はまだ生きていて、二次寄生バチの産卵を妨害するように、体を振っていたのである。体を振っているのを見たのは、その時だけなので、明らかに妨害行動と思われる。撮影したかったが、カメラを取って戻って来たときには、もういなかった。いろいろ調べていたら、それらしき論文を見つけたのでリンクしておく。『Parasitoid Increases Survival of Its Pupae by Inducing Hosts to Fight Predators』 (http:// www.plosone.org/ article/ fetchArticle.action?articleURI=info:doi/ 10.1371/ journal.pone.0002276)(日本語の紹介記事を見たので、英語の方はほとんど読んでません)。

何が引金になって妨害行動をとっているか、気になる…。


(余白)